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雌犬の末路



獣姦注意。


バイト先の先輩が面白いから見てみなと言われて渡されたのは、いわゆる裏ビデオというものだった。普通のビデオショップでは並ばないような代物。なぜそれを先輩がもっているのかは分からなかったが、俺は興味本位で見てみることにした。
薄いディスクの表面には何も書かれておらず、下手をすると他のと混ざって分からなくなりそうだった。自宅に帰ると手短に手洗いを済ませて部屋着に着替える。一体どんな内容なのだろうか。俺は少なからず興奮していた。はっきり言って俺は童貞だ。一応言っておくが相手がいないわけではない。その相手が天然記念物級の奥手でキスすらできていない状況だ。溜まるものは溜まる。仕方なく欲望を映像などにぶつけていた。ずいぶん前に購入したデッキにDVDを入れる。裏モノなんて見たことがない。あいにく俺はグロだとかに興味はない。もしそれだったら他のに変えようと思っていた。

「お、始まった」

まず映ったのは大きなベッドだった。どこかのホテルかとも思ったが、ベッド周囲に生活感を感じる。そういう設定なのだろうか。しばらくすると目線にのみモザイクのかかった男がベッドに上がった。その男を見たときドキリとした。
自分の恋人に似ていたからだ。俺は男と付き合っている。別におかしいとは思わない。好きになった男がただ自分と同じ性別だっただけだ。
しかしテレビに映る男はこれから女を抱くとは思えないような華奢な体つきをしていた。色も白く首には赤い首輪がされている。カメラを気にしているのかちらちらとこちらを見ていた。もちろんモザイクがあるせいで視線が合うことはない。
しばらくすると男は意を決したように閉じていた足を広げた。何も身に着けていない下半身が露わになる。
そこには毛が全くなく、手足以上に白く感じた。どういう流れになるのだろうか。そわそわしながらズボンを下げティッシュを手元に用意すると、男が何か喋った。どうやら音声は変えていないらしい。

『シズちゃん、おいで』

そう男が告げると大きな犬がベッドに駆け寄ってきた。金色の毛並みをした犬は尻尾を大きく振りながら男に甘えたような声を上げる。男は口元に笑みを浮かべながら犬の頭を撫でていた。一体どうなるんだ。期待ですでに俺のちんぽは勃起しつつあった。そのときだ。

「……え」

呆気にとられた時にはもう遅い。男は犬の顔に両手を添えるとキスをした。それもじゃれ合いではない。お互いの舌を絡めた激しいものだ。犬の大きな舌が男の唇だけでなく頬や首筋にも這わされる。

『んや、あぁ……あんっ』

それを男は小さく喘ぎながら甘受していた。訳が分からない。そう思っているのに俺は停止ボタンを押すことはなかった。主に男の口元が唾液でベタベタになると犬は胸元へと移動していった。二つある乳首を交互に舐めては犬歯が当たらないように吸おうとすらしている。
犬相手のセックスは聞いたことがある。バター犬だ。身体にバターを塗って犬に舐めさせることで成立するプレイの一種。だがこれは全く違う。男の身体にはバターなど塗られた様子もなければ第一男だ。犬は男相手でも興奮するのだろうか。そうこうしているうちに映像は進んでいく。犬は男の足の間に顔を突っ込みちんぽを舐めていた。

『あひ、シズちゃ、んあぁっ!』

ぴちゃぴちゃと人間では立てれないような大きな水音。それとともに聞こえる男の喘ぎ声。間違いない。これは男が犬に犯される獣姦ものだ。たしかにこれは普通の店に置けないかもしれない。ただでさえマニアックなものだ。公に出回ることはできないのだろう。それよりもこれはどういう経緯で撮られたのか、その方が気になってしまった。

『らめ、あぁ……シズちゃん、シズちゃ……』

男は頻りにシズちゃん、シズちゃんと名前を呼んでいた。犬の名前だろうか。犬も答えるように鳴いている。犬のちんぽも毛を掻き分け完全に勃起している。動物のちんぽなんて初めて見たが、人間以上にでかい。それも長く太いという何とも言えない形だ。男はそれを見つけると嬉しそうに笑いながら手招きした。すると犬は下半身を男の眼前へと持っていく。自然と勃起したちんぽは男の頬へと当たった。男は嫌がりもせず、むしろ愛おしそうにちんぽを撫でると躊躇なく口に含んだ。

『あむ、ん、んぐぅ……あむ、むちゅ』

長いそれは完全には入らない。入りきらない部分は手で擦っていた。犬はハッハッと荒い息を吐きながら相変わらず男のちんぽを舐めていた。不味いと感じないのか。それともそういう風に躾られているのだろうか。犬はまるで餌に食いつくように男の下半身に夢中になっていた。

『きもち、あふ、んぅ』

男が射精すると犬は丁寧に精液を舐めとった。そしてそれまでちんぽしか舐めていなかったのに、いきなり尻の穴の匂いを嗅ぐような仕草をした。この行為はよく近所で散歩をする犬がしている。挨拶みたいなもんらしい。しかしこれはそれとは違うようだ。男は犬に体の上から退くよう指示すると、四つん這いになり腰を高く上げた。カメラの前にさらされる男の尻の穴は赤くヒクヒクと疼いていた。俺は釘付けになった。そんなところまじまじと見たことがない。恋人もあんな風になっているのだろうか。想像するだけでちんぽを握っていただけの手は上下に動き出した。

『シズちゃん見える?俺のえっちなお尻の穴……シズちゃんと交尾したいって、ヒクヒクしてるの』

犬はシーツに涎が垂れるほど興奮し、尻尾を振っていた。そして男がいいと言うと勢いよく尻の間へと顔を突っ込んだ。そして長く分厚い舌が白い尻を舐めまわし、谷間を丁寧に舐めた。周りを十分ベタべタになるほど舐めまわすと今度は尻の穴へと舌を捻じ込もうとしていた。男はあられもない声をあげながら犬が舐めやすいようにと尻たぶを自分で掴んで穴を広げていた。

『ほら、ここにシズちゃんのおっきなおちんちん挿れるんだよ?そしたら交尾できるから、ね?』

カメラはズームし、犬の舌に犯されている穴を鮮明に映した。くぱくぱと動いてはまるで飲み込むように舌に絡みついていた。そして男の射精したちんぽがまた完全に勃起すると犬は男に圧し掛かった。ひくつく穴にちんぽが押し当てられ、今すぐに挿入したいと言わんばかりに腰を押し付けていた。

『シズちゃ、あぁっ!そんな乱暴にしない、でよぉ』

ずちゅりと音を立てながら犬のちんぽは尻の穴に突っ込まれた。それと同時にカメラは男の顔を映した。男は口から涎を垂らしながら喘いでいる。

『んあぁっすご、すごいぃ!交尾してるの、いざやのおしり、シズちゃんのせーえきでいっぱいだよぉっ』

今まで見たAVとは比べ物にならないほどエロい。男なのにどうして。自分の好きな相手に似ているからだろうか。だがそれとは関係なく色っぽさを感じた。犬の激しい腰の動きに合わせるように男も腰を振る。男の尻と犬の袋がぶつかりパンパンと音を立てていた。

『出ちゃ、出ちゃうよぉ……シズちゃんと交尾してまたイっちゃうのぉ!』

男が低くうめきながらシーツを強く掴むと尻が震え、カメラ越しに分かるほど尻の穴はちんぽを締め付けていた。男は射精していた。それと同時に犬も低い唸り声をあげて男の身体にしがみ付く。犬も射精しているのか下半身をぐいぐいと押し付けている。その様子を嬉しそうに振り返りながら。男もまた犬へと下半身を押し付けるように動いていた。

『シズちゃんの赤ちゃんまた孕んじゃうのぉ、』

それから犬が射精し終わるまで男は余韻に浸るようにベッドに横たわっていた。犬がちんぽを抜くと、尻の穴からは凄い量の精液があふれ出てきた。それをすかさず栓のようなものを突っ込み、それ以上溢れないよう男はした。それでも隙間からトロトロと太ももに垂れるのは白い肌に同化しながらもエロくて仕方がない。気付かないうちに俺は射精していた。慌てて汚れた手を拭うためにティッシュを数枚抜き取る。映像はもう終わるのか、まるで戯れのように最初と同じように男と犬がベタベタになるくらいのキスをしていた。まるで他人のセックスを見ているようだった。今まで見たAVとは違う、この犬と男は本当に愛し合っているようにも思えた。

「これ、データ移せんのかな……」

思わずテーブルの上に置かれたパソコンを見た。きっとこれから俺は女の裸を見ても今までと同じように反応するのか疑わしい。とりあえす俺は、そのDVDを最初から見ることにした。










デリック視点で犬シズ×臨でした。お返し品「貴方専用の雌犬」と同じ設定です。獣姦ばかりで申し訳ない。
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