「もう!あの子ったらまた残してる!」 風呂上がりに台所から聞こえた母親の困った声に顔を覗かせれば、テーブルに置かれた弁当箱を腕組みをして睨んでいた。今日は臨也の学校では遠足が行われていた。それは普段の給食とは違い、各自弁当を用意しなければいけない。その時楽しいのは子どもだけで、母親たちは必死だ。現に母さんも本屋で毎日のお弁当という本をわざわざ買って来ていた。そこまで気合いを入れて作ったんだ。それを残されたのは母さんもさすがに怒っているようだった。 臨也は野菜が嫌いだ。特に人参と胡瓜は視界に入るのも嫌らしい。子どもにありがちだとは思うが、あいつの場合はそれを注意した時の言い訳がいちいち腹が立つ。自分の残した野菜の栄養価だとか、それを残しても他の物で補うことができるだとか、とにかく腹が立つ。それに母さんはいつも言いくるめられていた。 「また野菜だけよ?あの子前に私が人参のグラッセ初めて作った時、一口も食べなかったんだから」 「あー……そういやそうだったな」 「お兄ちゃんからもあの子に行ってくれない?私じゃ丸め込まれて終わっちゃうのよ。まだ小学生なのにどうしてあんなに説得力のある反論してくるのかしら……」 「……まぁ、試しに言っとく」 あの生意気な奴は、言葉で言うよりも体に行った方が楽なんだよ。母さん。 母さんはよく日曜日になると主婦も休日だと言って遊びに出かける。父さんはあまり休日に休みはないから、相変わらず今日も仕事だ。俺は臨也の部屋で借りて来たDVDを二人して見ていた。しかしだんだん飽きてきたのか、臨也は俺の指を口に含んでは物欲しげな目で俺を見て来る。そう育てたのは俺だが、他の奴にも色目を使ってるんじゃないかとたまに心配になる。 「ん、んぅ……しよ、シズちゃん?」 「おぉ」 「やった!」 恥じらいもなく服を脱いだ臨也は、部屋にある勉強机の引き出しからローションのボトルを持ってきた。そんなもの小学生の部屋にあること自体おかしい。ベッドの上にあがると臨也がきょとんとした表情で服を引っ張ってくる。 「え、ベッドでするの?別にどっちでも同じだけど……」 「お前は俺の膝の上に乗るからいいかもしんねぇけどな、あれ結構きついんだよ」 ぶつぶつとうるさい臨也をベッドに押し倒してから、ちょっといつもと違うことをしようと言ってみた。小学生のくせに普通のセックスでは満足できない臨也はすぐに了承した。 「し、シズちゃん……変な本でも見たの?」 「……別に見てねぇよ」 しかし改めてみると凄い格好だった。足を大きく開いて、そのまま顔の横に太ももが来るくらいに足を折り曲げた状態。そのまま紐で縛ってみた。少し体勢が苦しそうだったが、いつもと違う事をすることに興奮しているのか臨也は抵抗をしてこない。その状態で目隠しもしてみた。 「目、見えないから……いつもより興奮するかも」 「ちょっと物取って来る」 「あ……バイブとか、使うの?」 「まぁそんなもんだ」 もちろんバイブではない。台所に置いてあった人参と胡瓜を持ってきた。冷蔵庫に入れてあったせいで少し冷たいから、挿入するのはまだだ。それまではいつもの方法で慣らしてやることにする。 「ローション、あるよ?」 「これでいい。手前も指より舌のが好きだろ?ローションは最後だ」 「そ、そうだけど……ひぅっ!」 体勢のせいでいつもより舐めやすいそこはヒクヒクと疼いている。縛られた時点で先走りを溢れさせていたちんぽの先端も弄ってやりながら、尻の穴を広げていく。たまに太ももに痕や歯形を残してやりながら、臨也の反応を伺えばビクビクと腰を震わせながら喜んでいた。 「み、見えないから……いつもより、気持ちいいの」 あんあんと喘ぎながら臨也は早くもっと太いのが欲しいとねだった。残念ながら俺のよりは細いうえに満足するかは分からないが、胡瓜にローションをかけて尻の穴に押し付けると満更でもない声が上がった。痛がっていないのを確認してから少しずつ挿入していく。見た目が普通の胡瓜なだけにおかしな光景だった。 「このバイブ、なんか……変じゃない?」 「あんまりよくないか?」 「そ、なことない、けど……ん、んぅ」 完全に抜け切れないように気を付けながら胡瓜を動かす。バイブとは違うごつごつとした感触。それに違和感を感じながらも尻を犯されることが好きな臨也は大した抵抗もしない。 「なんか、変な形してるよぉ……」 「見てみるか?」 「え、あ……うん」 目隠しをとってやると臨也はすぐに自分のそこを見る。さっきまで口から涎を垂らして喜んでいたくせに、尻の穴から見える緑色のそれに顔色を変えた。 「や、やだ!何これ!?」 「あ?野菜」 「なんでそんなの、あ、あうっ」 暴れようとするが縛られているせいでほとんど意味はない。ローションを足してやりながら奥まで突き上げると、前立腺にあたったのかちんぽから勢いよく精液が飛んだ。 「うひゃあ!?」 射精したのはいいが体勢から全部自分の顔面にかかってしまったみたいだ。口の中にまで入ったのかむせながらも動き続ける胡瓜にはしっかりと反応していた。 「う、動かすのやめてよ!ひ、あ、あぁっ」 「母さんの作った飯残すなんていい度胸だよなー臨也くんはよぉ」 「い、あっあぁっやだっシズちゃんやだぁ!」 嫌々と頭を振って嫌がるが、射精して萎えていたちんこはまた勃起していた。いい加減胡瓜だけじゃ物足りないだろうと一緒に持ってきた人参にもローションをかける。それをすでに胡瓜の入っている穴に押し当て、嫌だ嫌だと騒ぐ臨也を無視して突っ込んでやった。 「む、無理!やめてってば!」 「俺のが入んだから大丈夫だろ?」 「あうっ!?」 人参と胡瓜を交互に出し入れしてやると、擦れる感覚が気持ちいのか口から涎を垂らしていた。それを舐めとってやるとすぐにキスしろと言わんばかりに舌を出してきた。思い通りに動いてやるのは腑に落ちなかったが、善がる臨也は可愛いと思うのは確かだ。舌を唇で食んだり舌を絡めてやりながら、突っ込んでいる野菜も痛くないだろう程度に動かしてやる。縛られた手首は暴れたせいで痕ができ始めていた。親に見られたらまずい。仕方がなく紐を解いてやったが臨也はそのままぐったりとしていた。 「手前野菜嫌いだって言ってたよな。下のお口はうまそうに野菜食ってるぞ」 「さ、最低だよシズちゃん……」 「ちゃんと野菜も食えよ、な?」 「……分かったから早くちんこ突っ込んでよ。これで終わりなわけないよね?」 「当たり前だろ」 本当は玩具なんて使いたくない。臨也のここに突っ込んでいいのは俺だけでいい。野菜を抜き取りヒクヒクとうめいている穴に勃起した性器を押し付けると、臨也の方から腰に足を絡めてきた。この歳で男の誘い方だけは完璧だ。足を思いっきり開かせ、一気に奥まで押し込むと臨也は背中を反らせながら喜んだ。 「んあぁっ……やっぱり、しうちゃんのが一番好きぃ……っ」 「う、うるせぇ……」 「あ、あぁっ!俺以外に、このちんこ……突っ込んじゃ、やだ、よ?」 「……っ」 「やだ、あ、そな、激しくしないで……っ」 だから普段あれだけくそ生意気なことを言っているくせに、こんなときにどうしてそんなことを言うんだ。嬉しいのは確かなんだが、気恥ずかしくてたまらない。それをごまかすように腰を激しく動かすと、臨也はシーツを必死に掴んで揺さぶられるのに耐えていた。 「イッちゃ、シズちゃんイッちゃう……っ!」 「イけばいいだろっこのっ」「あうっあ、んあぁ……ッ」 臨也の小さな性器からは自分の顔面に飛ぶほどの勢いで精液が飛んだ。その反動で尻も締め付け、俺も中へと射精した。 次の日の夜。さっそく母親は張り切って野菜料理ばかり作っていた。だが臨也は野菜どころか大好きなハンバーグにすら手を付けようとしない。あれだけ言い聞かせたのにまだ食べようとしないのか。母さんは回覧板を届けに来た近所のおばさんと立ち話をしているようだった。 「おい」 「……シズちゃんのバカ」 「はぁ!?なんだよ急に……って」 俯く臨也の視線の先をたどれば、すでに濡れてしまっている膨らんだズボン。それを必死に両手で隠しながらも射精したいのかズボン越しに扱いているようにも思えた。 「いやその……わりぃ」 「悪いと思うなら、一緒にトイレ来て」 「……母さんいるから二階な」 「うん」 野菜を好きになってもらおうとしたんだが、臨也は野菜を食べるどころか見ることもできなくなってしまった。 アンケートより「野菜嫌いな弟臨也が下の口から兄静雄にお野菜食べさせて貰う話」でした。 |