買ってきたゴムの箱から一つ取り出す。保健の授業でしか見たことのないそれを、説明を見ながら性器に着けた。臨也の足を思いっきり開かせ、そこに自分の性器を添える。 ローションで濡れたそこはゆっくりと性器を飲み込んでいく。今まで指しか挿れたことのないせいか、臨也は苦しげに目をつぶっていた。 「ん、んぅ……っ」 「あとちょっとだから、な?」 コクコクと頷く臨也はベッドのシーツをこれでもかと握り締めていた。その手を掴んで俺の背中に回させる。 「な……に?」 「爪、立てていいから」 このままシーツを掴んでいたら爪が割れてしまうかもしれない。少し躊躇するかと思ったが、臨也はすぐに俺の背中に爪を食い込ませた。よっぽど苦しいらしい。臨也の呼吸に合わせるように中に挿れていくと、半分挿入したくらいで流石にやめた。 「え……挿れない、の?」 「手前の身体はまだ小さいし、初めてだから今日はこれだけな」 「や、やだよ!全部挿れてっ」 いきなり叫んだ臨也は俺を押し倒すと、無理矢理全部挿れようと腰を落とし始めた。体位が変わったのと臨也の重みのせいで、性器は少しずつ挿入されていく。それでも全て入るわけがなく、ギチギチに広がったそこはこれ以上動けそうにもなかった。苦しげな臨也は何とか動こうと必死になっている。 「臨也、やめろって」 「ひっく……やだぁ……!」 臨也はまるで小さい頃寂しくて泣いていたときのように、ぐずぐずと泣き始めてしまった。身体を起こして抱き締めると、臨也はすぐにすがり付いてきた。 「おに、おにいちゃぁ……」 「分かったから、な?」 ふと額に手を当ててみると、いつもより熱く感じた。まさか熱が出たのだろうか。尚更やめた方がいいと思ったが、臨也は早くしろとせがんでばかりだ。このまま終わろうとすれば、もっと暴れそうにも思った。 離れようとしない臨也の身体を抱き締めたまま、さっきと同じように寝転ぶ。膝を立てて、腰を動かしやすい体勢をとった。臨也は俺の身体の上で必死に呼吸を整えていた。 「はぁ……あ……」 「大丈夫だから、ちゃんと息しろよ?」 「ん、うぅ……わかった……」 臨也の熱い息が首筋に当たってくすぐったかった。落ち着いたのを見計らって臨也の尻を掴んで腰を動かす。ぬちゅりぬちゅりと音を立てながら、ゆっくりと性器は出たり入ったり。性器が腹に擦れているのもあって、だらしなく口を開けたままの臨也は涎を垂らしながら喘いだ。 「臨也、気持ちいいか?」 「きもちぃ、きもちぃよぉ……!おにいちゃぁ……んあぁっ!」 だんだん慣れてきたのか、臨也も腰を揺らし始めた。ギシギシとベッドが揺れ、肌のぶつかる音が部屋に響いた。喘ぎ声が大きくなり始めたのもあって、少し強引に臨也に口付けた。何度も舌を噛まれたが、どうでもよかった。ローションだけでなく俺の先走りのせいでトロトロになっているそこは、ぐぽぐぽと性器の出し入れに耐えていた。 「ひぅ、おにいちゃぁ……!あ、あ……ひぁあっ!」 ビクビクと身体が震えるのと同時に腹に感じる生暖かい感触。そのまま後ろも締まり、俺も続いてゴムの中へと射精した。 「おい……大丈夫か?」 ぐったりと脱力してしまった臨也から何とか性器を抜いた。その瞬間も臨也は小さく喘ぐ。ゴムの先端には白い精液が溜まっていて、一気に恥ずかしくなってしまった。 「……なぁ、臨也」 「ん……お兄ちゃん……」 臨也はよほど気持ちよかったのか、目が蕩けきっていた。汗で濡れている前髪をかきあげてやると、にっこりと微笑んだ。それがとても小学生には見えないほど、綺麗に見えた。臨也の性器と俺の腹についた精液が糸を引く。俺の上から一度降りると、また何かを持って戻ってきた。その手には、コンビニで買ってきたゴムの箱。それを俺に見せながら臨也は腰を揺らした。 「ゴム、まだあるよ……?」 濡れている尻に性器が当たる。先ほど出したばかりの俺の性器はまた、硬さを取り戻していた。 朝起きると、隣に寝ていた臨也がなぜか頭を抱えていた。あれから箱の中身が半分になるまでシた。最後の方になると臨也はほとんどされるがままで、涎を垂らしてひぃひぃ言っていた。 それもあって、まさかどこか痛いのかと肩に触れた瞬間。思いっきり頭突きをされた。 「い……っ!?」 「今すぐ記憶喪失になれ!今すぐに!」 ギリギリと首まで絞められて、思わずベッドに臨也を押さえ付ける。ぎゃあぎゃあと騒ぐ様子は昨日と違って色気の欠片もない。小学生相手に色気を感じる俺もどうかしているが。 「なんだよ急に……」 「あ、あいつ、媚薬入りのローション寄越したんだよ!」 ぐい、と顔に押し付けられた半分ほど中身の減ったローションのボトルには、小さな文字で媚薬入りと書かれていた。 「……びやく?」 「媚薬も知らないの!?だから童貞は嫌なんだよ!」 「あぁ?もう童貞じゃねぇしな」 「弟相手に童貞捨てて偉そうにするな馬鹿っ」 「ぐあっ」 枕を顔面に叩き付けられてベッドに沈む。いい加減腹が立って、隣にいた臨也も一緒にベッドに沈めた。数回股間を蹴られたが、なんとか耐えた。 「……腰痛い!」 「そりゃあれだけしたらなぁ……分かったから噛み付くな」 まるで猫か犬のように腕に噛みついてくる臨也を抱き締めると、意外にもすぐ大人しくなった。髪をすきながら額に口付ければ、くすぐったそうに笑う。 「童貞卒業できたんだから、感謝してよね、シズちゃん」 「……まぁ、そうだな」 「あれ、気持ち悪いくらい素直だね」 「うるせぇ、もう寝ろ」 「変なシズちゃん。あ、俺ちょっとお茶飲んでくる」 そう言って勢いよく立ち上がった臨也は、そのままの勢いで床へと倒れ込んだ。全裸の身体はフローリングにぶつかり、べちゃりと妙な音を立てた。あれだけヤったんだ。足腰が立たなくて当然だろう。 「おい、大丈夫かよ……」 「う、うぅ……や、やっぱりシズちゃん死んでっ」 俺を殴ろうと立ち上がろうとしたが、臨也はまた床へと転がった。その後、普通に動けるようになるまで散々こき使われた。 デレデレな臨也くん。 |