※生ぬるい目で見てください。 いざやくんがお家に来てくれてつがると三人で遊んだ。一緒にゲームもしたし、絵本も読んでくれた。あんまりいざやくんにばっかりくっついてたら、つがるが拗ねちゃった。ごめんねって謝ったらおれの服を引っ張ってきた。 つがるってたまに何言いたいのか分からない。ちゃんと言葉にしてくれなきゃ。でも大好きだよっておれが言ったら、にっこり笑って抱き締めてくれた。 お空が赤くなった頃、お仕事が終わったシズちゃんも来た。思わずいざやくんに抱きつく。 「サイケ……?」 「何急に……」 シズちゃんは首を傾げながら近付いてくる。おれといざやくん。どっちに手を伸ばしたかは分からないけど、その手を必死に叩いた。 「いざやくんにさわらないで!」 手を叩かれたシズちゃんはびっくりしてた。いざやくんに包丁で刺されても痛くないって言ってたのに。 「何だよ……」 「どうしたんだサイケ」 「だってねつがる、このまえシズちゃんがいざやくんいじめてたの!」 つがるの腕も引っ張って二人でいざやくんをぎゅって抱き締めた。ちょっとつがるが嫌そうな顔をしたけど知らんぷりする。 「いざやくんがやだやだっていってるのに、シズちゃんわらってたもん!」 初めて見たときからいじめっ子みたいだって思ってたけど、やっぱり当たってたんだ。つがるとそっくりなのに、性格は全然違うもん。 「……いつ?」 「えっと……このまえいざやくんのところ、あそびにいったとき!」 泣いてる声がするからベッドのあるお部屋を覗いたら、いざやくんが泣いてた。なぜだか服は着ていなくて、シズちゃんに腕を押さえられていた。 「へぇ……他にはなんて?」 「ちょ、ちょっとシズちゃん!」 いざやくんは泣きそうな顔してシズちゃんにクッションを投げた。でも避けられちゃった。 「臨也は俺に、どんなことされてた?」 ずっとシズちゃんはにこにこしてる。怒られてるのに笑ってるなんて反省してないんだ。なんて悪いやつ。しばらくいざやくんに近付かないように見張らなきゃ。おれがいざやくん守るんだもん。あ、でもやっぱり一人じゃシズちゃんに勝てないから、つがると二人で守ろう。 「えっと……あと、おしりたたかれてた。あれ……でも、いざやくんきもちいいって……」 おれは叩かれたことないから分かんない。でもおしり叩かれるのは、悪い子だって絵本に書いてた気がする。じゃあいざやくんが悪い子だからシズちゃん叩いたの。でもシズちゃんも悪いやつだし。あれ、分かんない。 「いざやくん、おしりたたかれてきもちいいの?」 ぎゅって抱き着いてたいざやくんの顔を見たらりんごみたいな色になってた。つがるも真っ赤。シズちゃんだけは楽しそうに笑ってた。 「うわぁぁぁぁサイケのばか、ばかぁぁぁ!」 「な、なんでおれにおこるの!?」 いざやくんはわぁわぁ言いながらお部屋に走って行っちゃった。どうしてか分かんなくてつがるを見たら、同じように顔を真っ赤にしていた。 ただ一人、シズちゃんだけが笑っていた。やっぱりシズちゃんは悪いやつなんだ!だからいざやくんは悲しくて泣いてるんだよね。 いざやくんの仕返しにシズちゃんのサングラスを掴んで投げたら、思いっきり頬っぺたをふにふにされた。つがるに助けてって言ったけど、 たまにこんな話を書きたくなる。 |