シンセングミ どうらんへん(いち)




ちょっとまえから、シンセングミのとんしょは うるさいです。

ヒジカタサンが、とんしょから でていってしまったからだと おもいます。

ヒジカタサンがいなくなって、オキタサンは なんだかたのしそうです。
でもコンドーサンとにぃには すこーしさびしそうです。

オキタサンがたのしそうだね、ってにぃににいったら、にぃにはちいさなこえで うん っていいました。
そんなにぃには やっぱりさびしそうでした。



ちょっとしたら、にぃにもいなくなってしまいました。

イトーサンが わたしをぎゅっとしながら、「山崎君は死んでしまったよ」とわらったけど、わたしはよくわかりません。

『しんだ』のイミが、よく、わかりません。


オキタサンにききたくても、
コンドーサンにききたくても、

みんな、みんな、おしごとででかけてしまいました。



ヒジカタサンがいなくなって、にぃにもいなくなって、コンドーサンもオキタサンもイトーサンも、みんなとおくへおでかけです。


わたしはまだちっちゃいから、わからないのかもしれません。

なんで とんしょがうるさいのか、
なんで ヒジカタサンとにぃにが いなくなっちゃったのか、



ちっちゃいから わからないのです。


イトーサンが こわいのも
みんなのなかが わるくなったのも


わたしがちっちゃいから、りゆうがわからないのです。






みんな なかよくしようよ。
けんかはいけないんだよ。
わたしがいっても、だれもきいてくれません。


オトナはいじわるです。
ちっちゃいわたしが なにをいっても、なにもかわらないのです。



おおきくなったら、わたしにもわかる?
おおきくなったら、みんなおしえてくれる?

イトーサンがいなくなったりゆうも。
みんながボロボロになってるりゆうも。



シンセングミ
 どうらんへん




わたしだけ、

わたしだけ、なかまハズレに


しないでほしいのに。

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