掌の中の産声
中耳炎の兎
捻れる目玉
玩具が口を利かなくなった
滅亡した星国
窓ガラスが割れた日
世界が瞬く瞬間に
酒を飲んで吐く
夢を食べてしまう

「眠りは酷くなる一方で、彼女は起きる様子一つ見せなかった」

夢の終わりを信じない
白粉花を踏み潰す
靴を忘れた魔法使い
跳ねておどけて
赤点プロポーズ

「セントバレンタイン。いつからか人は日本が中心と考えるようになっていた」
「傲慢にもほどがある」

周りにはもう誰もいない
結晶をあげる
ひとりになった君の隣に

「オドレイ・トゥトゥって綺麗だよね」

明日になったら
言葉を固めたクッキー
薄らいだ影法師
オーブンに入室
孤独な空を照らす
掃除機の質問
山茶花の願
暗がりに足が怯えても

「木耳と空を飛べ」

先に行ってろと言われましても






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