ヒトカベ

04


 ペ○スをまさぐっていた手が、スリットからソレを取り出す。

「っ――!!」

 その瞬間の下着への抵抗から、夕樹は自分の中心が僅か昂ぶっているのに気付いた。しかも男の指の感覚。

(嘘…っ、俺、濡れて…ッ?)

 粘着質な液体をまとった指がクリクリと鈴口を輪を描くように撫でる。

「ふぁ…っ」

 ゾクゾクゾクっと夕樹は腰の後ろ辺りに何かが走り抜けたのを感じ、啼いた。
 いつの間にか閉じていたらしい尻の谷間を拡げられて、秘孔の表面を指で擦られる。

「ひ、ん…っ」

 温かな指が、緊張を解すようにゆっくり、強めに擦り続け、前ではペ○スの先端をこねられる。

 ゾク、ゾク、と腰に溜まっていく刺激が《快感》なのだと、やっと夕樹は気付いた。

「ッは、ぁ…っ」
(嘘だろ?! こんな、痴漢されて感じるなんて…っ!)

 ガタンと電車が揺れる度に、ぷるんっとペ○スも揺れ、指が秘孔に埋まりそうになる。

「はふ…っは、ん…っ」

 それすら、気持ち良く感じてしまう、はしたない、自分。
 反対側のドアが開く。人の波は入れ替わり、更にぎゅうと夕樹は角に追いやられる。冷たい風が通り、ペ○スを撫でて過ぎた。

 再び動き出す電車。

 ふと秘孔を解していた手が抜かれる。

「は、ふ…っ?」

 ペ○スを掴まれ、何かに通す感触のあと、

「んっ…!」

 ぎち、と根元に痛みが走った。コンドームかとも思ったが、見ればどうやら違うらしい。



「お漏らしは、嫌だろう…?」



 耳朶を食まれながら囁かれた言葉に、羞恥心が一気に煽られる。

 欲情した男の声。

 確かに今、男に下半身をなぶられているのだと痛感した。

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