FANATIC LOVE

12



「赤谷くんっ…赤谷くん、ナカに出すよ…っ、私の精液…赤谷くんのナカに、いっぱい…!」
「はっ、ひッ…!? ゃ、らめ、らめれす…! いや…!」
「ダメだ、止まらない…!」

 ばちゅッッ!

「アッあっ! ぁッ、あー…っ」

 最奥まで穿たれた瞬間、赤谷の目の前も弾けた。ぶるぶるっと稲坂の躯が震えて、痙攣して搾り上げるかのように蠢く肉を、稲坂の性器が上下して更に刺激する。

「ぁ…っ、んっ…ゃ、ッん、…んっれて…れてぅ…」

 絶頂の残滓は相変わらず長引いて、ガクガク腰は震えるけれど、やはり、射精はできない。

「ぉ、ぉねが…お願ぃ…れす…、ネクタイ…取って…棒、抜いてくらさぃ…」

 ヒクヒクと全身を震わせて懇願する。

 稲坂は性器を突き刺したまま微笑み、張り詰めた赤谷の性器を握ると、赤谷の指を棒の輪に通した。


「自分で抜いてごらん、赤谷くん」
「ゃ…っこ、こわい、れす…」
「大丈夫。ゆっくりね」

 にゅち…にゅ、ぽ…

「は、ぁん…っ」
「あ…締まる…。いいね、そう、ゆっくり…」

 にゅぽ…にゅぽ…

「っは…っぁっ…あ…っ」

 にゅぽ…にゅぽ…にゅ、ちゅぽッ…

「ぁはッ…! ぁ、はっ…はぁッ…」


 すっかり棒が抜け切ると、真っ赤になった亀頭にぽっかりと広げられた孔がぱくぱくと動く。
 ついでにネクタイも無造作に剥ぎ取られると、じわぁっと尿道を透明な愛液が駆け上がり溢れたが、…それだけだ。


「ぁ…は…っ、ぁん…ゃら…なんれ…イけな…」


 腰に、躯に、快感の波は渦巻いているというのに、射精の絶頂が訪れない。

「お手伝いしてあげるよ」

 涙目で悶えると、稲坂はその指を口に運び、ちゅぱちゅぱと吸い始めた。秘孔に性器が咥え込まされているとは言えど、それだけ。
 それだけなのに、ゾクゾクゾクッ!! と羞恥と快感が一気に赤谷を襲った。

「ぁっなッ…!? ゃら、ゃれすっ、ゃあっ、ゆ、指…っ指やめてくらさ…っ!」
「ああ、気持ち悦いね…お手てちゅうちゅうされる時、気持ち悦いコトいっぱいしたからお手て、ちゃあんと性器になったね」

 レロ…っ、レロッ…

 見せびらかすように指の横を舐めて、そして吸い上げる。


 ぢゅうッ…!

「んッぁ…っ、ゃ、ゃらぁ…! ゃっァッぁっあっ──ッ!」

 ビクビクビクビクッ!
 ビクビクッ、ビクッ…


 股間を突き上げるように全身が痙攣して。そして、…それだけ。

「ぁ…っはッ…」
「あれ、困ったね。本当に女の子になっちゃったのかな。空イきばっかりで精液出なくなっちゃったね」

 仕方ないな、と再び稲坂は腰を揺すり始める。

「ぁひ…っゃ、ゃめ、やめてくらさ…っ」

 絶頂したばかりの躯には強過ぎる快感に脚先まで痺れる。

「でも赤谷くん、男の子に戻らないとアイドルできないよ」
「も、い、れす…もおいいれすからぁ…っ!」
「大丈夫、おしりのナカにね、押し潰したらちゃあんと精液搾り出せる気持ち悦〜い場所があるからね」
「ぃゃなぃ…っいゃなぃれす…ッ! ッも、もぉっ、時間っ、時間れすからぁっ」
「んん?」

 ぬ゛っちゅ、ぬ゛っちゅ、ぬ゛っちゅ、

「ぁっあんッ! ゃっあッ…! やめ、らめ…っじか、じかんれすぅ…ッ!」
「大丈夫。あと15分あるよ」
「ぅそ…っぅそらぁあ…ッ!」

 涙声で訴える赤谷は結局、1時間以上も『15分』のファンとの『物理的な』交わりを続ける事になった。


 トイレの床には秘孔から垂れ落ちた稲坂の精液と、強制的に何度も搾り出された赤谷の精液が落ちて、混ざって。

 喘ぎ続けた所為で声は枯れ、ぐったりと腕の中で荒い呼吸を繰り返す推しアイドルへと愛おし気にキスをして、稲坂は赤谷の服のポケットにひとつのスマートフォンを入れた。


「最高だったよ、赤谷くん…やっぱり君は最高だ…。これは私との連絡用の携帯だから、またスケジュールの空きを教えてね。私の部屋で一緒にコンサート映像を見ながらまたいっぱい気持ち悦くなろう…」


end.

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