What is...?

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 ロザリオを胸に下げた淫媚な天使が自ら肉欲に溺れようとしている姿を特等席から眺めるワイズは、その首筋を撫でて硬く主張する胸の飾りを捏ねてやる。

「ァふっ…ぁ、あ…ッ、んぅ…ッあ、ゃ、はぃ、ぁ、ぁ、ぁ、…ッは、ァ…!」
「く…」

 …く、ぷっ…

 熱い熱い熟れた肉の襞が亀頭を包み込む感覚。クロウからすると、押し拡げ他人の体温が躯に這入ってくる感覚。

「ぁ、は…っ、はあッ…い、いれた、ぞ…」
「そうだな。君は自分で私のペニスを自分のアヌスに挿し込んだ」
「ッお前が、そうしろって言ったからだ…ッ」

 荒い吐息をこぼし、中途半端に挿入した形の所為で不安定でガクガクしているクロウをワイズは抱き寄せた。

「奥まで咥え込め。大丈夫、ゆっくり腰を落とすだけでいい。それだけでその苦しさから解放してやる」
「ゥ…っん、んッ…!」

 観念したのか、あるいは本当に淫欲が限界なのか。恐る恐る身を捻ってワイズの性器を握り、必死にクロウはそれを自らの体内に押し込んでいく。

「ァ、ァ。ぁ、ァッ…ァっ、…」

 肩に額を押し付けるみたいにして全身を震わせる彼の汗の浮いた耳から首筋がすべて赤らんでいるのが艶めかしい。


「も、むり…これ以上、はいんね…」


 涙に潤み切った青い瞳が見上げてくるのに、更に肉棒が育った。

「ひぁっ!? ぁ、あ、も、むり、むりだって…」
「いい子だ。よく頑張ったな、クロウ。だが、無理ではない」

 ズンッ!!

「あ゛ぁッ!?」

 腰を支えて引き寄せ、奥の奥、きゅうぅと狭まった場所まで叩き付ける。クロウは焦点を失い、


「ァ、…ッぁ、ゃ、やだ、ゃ、ぁっぁっぁっ、だめ、だめだめッゃっゃっゃっッ、〜〜〜〜ッ!!!」


 箍が外れたように腰をガクガク震わせ、全身を痙攣させた。生ぬるい粘液がワイズの下腹にびゅるびゅる放出される感覚。

 血の従属が解けて絶頂したのだと、最初は思った。

 けれど違った。完全に蕩けたクロウの目を見て、それから下腹の状況を見るとそこに広がっていたのは精液ではなかった。

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