in 【音楽室】 蓮見 迅の場合 2 黒髪に入れた青いメッシュ。目つきの悪さは生まれつき、着崩した制服。そんな奴が、寝顔をスケッチしていたら警戒しても当然だろう。 けれど迅は動じない。 「あんたこそ。…琴羽」 くいと顎で渉の姿を示してやれば、自らの姿を改めて確認した渉は、ぱっと顔を赤らめた。 上半身裸。それだけならまだしも、その身体の至る所につけられた鬱血痕。 これでは、こんなところで眠っていた理由を、誰でも想像できるだろう。 ついでに寒さの所為なのか弄られた所為なのか、ぷくんと両の乳首が勃っていれば、尚のこと。 そしてその時点で、渉は足首がピアノと繋がれていることに気付いたらしかった。 「…っ」 慌てて迅を見上げるが、遅い。迅は渉の前に立ち塞がり、自らのバックルを外して、まだ柔い性器を取り出した。ぴたん、ぴたん、と渉の頬を叩く。 「ッやめッ…!」 咄嗟に振り払おうとする動きなど簡単に予測できる。 両の手首を捕まえて片手でひと纏めにし、歯を食い縛る渉の唇に、ふにふにと性器を擦りつけた。 「しゃぶれよ変態。これを流されたくなければ」 ポケットから出した携帯を操作する。ざぁ、と音を立ててから流れ出したのは、情事の録音。 『ぁ、んん…っ、ッふ、ぅ…、く、くだ、さい…』 『なにを?』 『ぁ、ぁ、あら、し、の…、ち、ぁ、ア、ち、こ…、お、れに…、くだ、さ…』 「ッ!!」 かぁっ、と耳まで真っ赤になる渉。それが面白くて、迅は何度もその部分を繰り返した。 [*前] | [次#] /87 『頂き物』へ / >>TOP |