不可視の声

07



「…お願い『パパ』…『ゆうし』のおしりに『パパ』のおちんちんちょうだい…? いっぱいいっぱい『ゆうし』のおしり、『パパ』のおちんちんで掻き回して…」


 考えてはいけない。


 六花は拙い言葉で思考を灼き切る手段をねだった。父はすぐに六花の涙のことなど忘れ、内腿に猛り切った凶悪なペ○スが擦りつけられる。


 早く、早く、早く。


 ローションを纏った指が、蕾をゆっくりと割り開く。内側の肉を馴染ませるように、何度も擦られる。

「…ぁ、ぁ…」
 喉が反って、声が漏れる。

「ちょうだい…『パパ』、早く…おねがい…」
「全く、遊糸はいやらしい子だな…!」

 ぬぷ、と指が抜かれる。熱い塊が押し付けられて、息が詰まるほどの圧迫感が迫り上げて来る。

「ァ…あぁあ…ッ」

 久し振りの感触に、みちみちと蕾が引き伸ばされる。追い出そうと蠢く肉壁を太くて熱い父の肉棒が掻き分けて進む。奥へ。震える。

「ぁ…『パパ』…っ、『パパ』ァ…っ」

 シーツを握り締め、躯の中を征服されるかのような重圧に悶える。




 ドウシテ、僕ダケガ。




「ぁ、ぁ…っおねがい、おねがい『パパ』…っ、めちゃくちゃにして…!」

 だめだ。早く、なにも考えられないようにされてしまわないと。


 本物の兄に会って、本当に自分が彼の代用品でしかなかったことを痛感してしまった。知ってしまった。


 太く硬い肉棒が、濡れた音を立てて肉の襞を擦り上げる。張り出したカリが引き抜く動きに激しくナカをえぐって、下半身に痺れるような電流が走る。

 実父のペ○スをア○ルに受け入れているのは『遊糸』だ。
 ならば、この快楽は、なんなのだろう。
 快楽だなんて認識させられてしまったこの浅ましい肉体は、誰なのだろう。


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