What do you pray for? | ナノ


(サソリとデイダラ)


リーダーが笹を持って来た。大きな笹だった。
犯罪者のくせに、皆で願い事を書こうと言うのだ。最初は皆リーダーのことをバカにしてたのに、今となっては大盛り上がり。
何書いた?とか、教えないよとか、イマドキの学生みたいなノリで楽しそうにしてる。全員イイ歳だろーが。

しげしげとリーダーに貰ったイカソーメンみたいな紙を眺め、自分は何を書こうか迷う。
書かなかったら殺されそうだ。仮にも周りは犯罪者なんだし。
顔を上げると、大きな笹が見えた。色とりどりの皆の願いがたくさんぶら下がっている。
あ、イタチが笹に紙を下げた。何を書いたんだろう。

ばちり

目が会う。たじろぐ。


「なんだ?デイダラ」
「別に…お前が何書いたのかなんて気になんねェしっ」
「……ふふ、秘密…だ」
「…またかよ。みんなそのノリ。イイ歳なんだぞ」
「若さ、っていいな…」

イタチは苦笑した。
いつもより優しい表情だったのはオイラの気のせいなんだろう。

――七夕の空がキラキラ輝いて見えた。





「だんな!」
「…デイダラ」
「旦那はなんか書いたかい?うん」
「…俺は充分満たされているからな」
「――…」
「なんだよ、ボケ」
「い、いや…旦那がそんな言葉を口に…頭イカレタ?」
「ヴォケ」

べしッ

「いたっ!」
「そーゆーてめェは書いたのかよ、願い」
「オイラは…まだ」
「…そうか。なら俺と一緒に決めるか?」
「え゙っ旦那と……まあいいか楽だし」

べしッ





『せかいせいふくしたいです』
ペイン

『リーダーが代わりますように』
小南

『金と新居』
角都

『すぺありぶぅううぅう』
ひだん

『世界平和/パートナー代われ』
イタチ

『皆さんが優しくなりますように』
鬼鮫





『ずっと一緒』
サソリデイダラ






What do you pray for?



2011/07/07 見事な利害のミスマッチ

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