What do you pray for? | ナノ
(サソリとデイダラ)
リーダーが笹を持って来た。大きな笹だった。
犯罪者のくせに、皆で願い事を書こうと言うのだ。最初は皆リーダーのことをバカにしてたのに、今となっては大盛り上がり。
何書いた?とか、教えないよとか、イマドキの学生みたいなノリで楽しそうにしてる。全員イイ歳だろーが。
しげしげとリーダーに貰ったイカソーメンみたいな紙を眺め、自分は何を書こうか迷う。
書かなかったら殺されそうだ。仮にも周りは犯罪者なんだし。
顔を上げると、大きな笹が見えた。色とりどりの皆の願いがたくさんぶら下がっている。
あ、イタチが笹に紙を下げた。何を書いたんだろう。
ばちり
目が会う。たじろぐ。
「なんだ?デイダラ」
「別に…お前が何書いたのかなんて気になんねェしっ」
「……ふふ、秘密…だ」
「…またかよ。みんなそのノリ。イイ歳なんだぞ」
「若さ、っていいな…」
イタチは苦笑した。
いつもより優しい表情だったのはオイラの気のせいなんだろう。
――七夕の空がキラキラ輝いて見えた。
*
「だんな!」
「…デイダラ」
「旦那はなんか書いたかい?うん」
「…俺は充分満たされているからな」
「――…」
「なんだよ、ボケ」
「い、いや…旦那がそんな言葉を口に…頭イカレタ?」
「ヴォケ」
べしッ
「いたっ!」
「そーゆーてめェは書いたのかよ、願い」
「オイラは…まだ」
「…そうか。なら俺と一緒に決めるか?」
「え゙っ旦那と……まあいいか楽だし」
べしッ
*
『せかいせいふくしたいです』
ペイン
『リーダーが代わりますように』
小南
『金と新居』
角都
『すぺありぶぅううぅう』
ひだん
『世界平和/パートナー代われ』
イタチ
『皆さんが優しくなりますように』
鬼鮫
『ずっと一緒』
サソリデイダラ
What do you pray for?
2011/07/07 見事な利害のミスマッチ