2009/09/27
ふたり

ふたり

「判ってるわね?京介。必ず生きてあたくしのところに帰るのよ」

「判ってるよ。ねえさんこそ気をつけてくれよ、この作戦は僕よりあなたが危険に晒されるんだから」

「生意気にあたくしの心配をする気?そんなこと言うのはどの口かしら」

「いたた、痛いよ抓らないでくれ」

「いらない口を利くからよ。……手を出して」

「――判ってる。必ず帰るよ」

僕の帰る場所は、いつだって不二子さんの隣だから。

小さな頃からずっと一緒だった君。
勝ち気で美しくて少し横暴で。
絡めたゆびは、ほっそりと柔らかい。
こつりと突き合わせた額から伝わる鼓動。

「――さて、行こうか、ねえさん」

「そうね、行きましょう」

絡めたゆびも、触れ合った額もそのままに。

お互い微笑んで、僕たちは今日も死地に赴くのだ。


やっとでカプ絵らしい作品を描きました(汗

上記の素敵な短い物語は、友人のさとりさんがこの絵に付けてくれた文章です!
さとりさん、有難う〜!


× | Next

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -