「だからー、俺の友達の女とヤらせてあげるって言ってんの」
「はぁあ!?なんだよソレッ」
「別に悪くないだろ?」
な!と言って俺の背中をボンボン叩いてくる。

「皆の童貞卒業なんてそんなモンだぜ?俺だって初めては先輩の友人だけど全然知らない女とヤったし」
「そ、そんなモンなのか・・?」
「そ!お前も今のうちにじゃないとヤバいぜ?」

確かに・・と考え込んでしまう。
しかし、やっぱり見ず知らずの女の人と・・・ていうのはなあ。
うーん、と唸り声を上げていると響がまた背中を叩いてきた。

「ま、もう呼んじゃったし、お前はここで待機してな。」

そう言って部屋から出て行く響。
やっぱりここは冷静に考えて、来た女の人にいいですって断ろう。
ちょっと失礼かな。

それでも一応、部屋に異性が来るのは親以外初めてなので、
雑誌やらを片付けておこう・・・。
そう思ってベッドに一度腰をかける。
古いものだからちょっとした事で軋む音が響く。
やっぱり新しいの買ってもらおうかな。



・・・気のせいか、さっきから何か甘いにおいがする。






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