50音短編企画/悪口




「なあ、★」
「あら蝮ちゃんやん、どないしたん?」
「あんたあのお申の何処がええのん?」
「な、なんいきなり、!」
「いや、わからんねん。どんなに考えてみても」
「そう、かな?」
「いっつもへらへら笑いよって、その癖女に甘くて短気やし」
「ええやない、いつも怒ってはるより笑てるほうが」
「…あいつ女たらしやろ」
「いや、なんていうか、あれや、天然たらし?」
「やっぱり女たらしやないか。辞め、もう別れえや」
「え、それは…」
「★にはもっとええひとが絶対居るはずや。あんな胡散臭い申にたらしこまれたらあかん」
「そんなんちゃうよ、柔造さんちゃんと優しいし、誠実なひとやし、」
「たらしや言うてたやないか」
「いや、それは、天然やから仕方ないねん、やってるつもりなくてもモテるんやって」
「あんな胡散臭い申、浮気してもおかしないで。ええか?★、私はあんたに泣き見てほしゅうないんや、わかるやろ?」
「わかるけど、でも、蝮ちゃん、私別れんよ」
「な、なんでや?」
「天然たらしでも、胡散臭くても、好きなことに変わりはあれへんもの」
「……」





悪口
(いいえノロケです)




「★……!そないに俺のこと…!」
「わ、びっくりした…柔兄そないなとこでこそこそなにしとん?」



20120704




×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -